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明日をゆめみて、あるく道     2017オンシーズン

 ネパールのオリジナル手すきカレンダーを手掛けて今季で20回目になる。貿易会社を辞めて南アジアを旅した後の2年目の1996年、心がザワザワとうめき、まだ注目されるずいぶん前のベトナムを歩き回り、翌年は憧憬チベットへと身体を押しやった。その時の熱い想いは、旅から社会問題の提起となり、そこここで身体に沁みついた原風景は、表現する「形」へと変化していった。「描きたい、描きたい、描きたい」、その欲望だけで、後先についてはまるで何も考えていなかった。

 いちばん初めのカレンダーは1999年用「HERBのこころ」「la la luu」「Chao!VIETNAM」の3つだった。食文化・民族・風景への興味は止まるところを知らず、2001年には「TIBET」を作った。自身で感じた問題意識を絵にぶつけるように、そこで生きている人々への畏敬の想いとともに、その空気を描くのが楽しくてしかたがなかった。思ったことを描けることがうれしくて貪欲な毎日だった。
それからすぐに、ネパールの山をあちこち歩き回るようになり、社会・貧困・環境問題にものめり込み、僭越ながら、人々の心の叫びを表したい一心でどんどん作った。

 品番は146まで来たとおり、146種のカレンダーのいちページいちページに、それぞれの顔がある。どれもこれも、愛おしい。もちろんいいことばかりじゃなく、仕事もそうじゃないことも、ツライ現実がいろいろあった20年。その年月の中で、これまで購入された方々からの励ましや声援に、どれほど救われてきたことだろうか。2002年には予定外の膨大な在庫に打ちひしがれて、自分のやっていることに果てしない無力と虚構を感じ、もうやめてしまおう、と自己嫌悪に陥ったあの時や…、ライフのことでは、はがねのような大きくてかたい壁にぶちあたったあの時も…、みなさんの「あたたかい声」が、地の底に落ちた私をぐいぐいと引っ張って地上にまで救いあげてくれた、包み込まれるような感覚。そのおかげで、今の、そしてこれからの私がある。

 今日、悲しいことがあっても、明日はきっと、明日はきっと…、そんな想いに寄り添ってきた。人は、誰かに支えられれば、きっと生きていけるのかもしれない。支えられた心はぬくもりを抱き、私もそっとまた誰かを支えてあげたい気持ちになってくる。そういう気持ちでみんなが微笑みあったら、いつの日か地球上の人々は、あたたかいやさしさであふれるだろう。
そんなことを夢見ながら、これからも、じっくり、一歩一歩、この先へ…。

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 さて、下の写真は初まりの1999年と2001年のカレンダーで、インターネットでご紹介したのは初めてです。今も昔も、色あせることなく、ゆいガイアは希望をもって明日といっしょに歩いていきます。これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

★カレンダーの収益金の一部は、ネパール地震で被害の大きかった地域のひとつ、カブレ郡コシデカ村の復興支援にあてさせていただいております。
                           ゆいガイア 井林昌子




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